KNOPPIX 6.4.4を分割したUSBメモリにインストールする

USBメモリを一本まるごと使うのはもったいないので、USBメモリをデータ領域とKNOPPIX専用領域にパーティション分割し、KNOPPIX専用領域から起動できるようにする。

KNOPPIX 6.4.4にはflash-knoppixスクリプトが用意されていて、USBメモリへのインストールが標準で行えるが、分割したパーティションへのインストールはサポートされていないようなので、シェルスクリプトを参照しながらインストールを行った。

flash-knoppixを使う場合の手順についてはこちらを参照。

まず、USBメモリパーティション分割する必要がある。KNOPPIXのgpartedでもできるし、先日使用したEASEUS Partition Masterを使うこともできる。今回はEASEUSを使った。注意しなければならないのは、USBメモリWindowsで使う場合、WindowsUSBメモリの第一プライマリパーティションしか認識しないということ。従って、データ領域は第一プライマリパーティションとして定義しておく必要がある。今回は2GBのUSBメモリを以下のレイアウトに分割した。

第一パーティション(プライマリ)・・・約1.0GB (Widowsデータ用)
第二パーティション(プライマリ)・・・約800MB (KNOPPIX起動用)
第三パーティション(プライマリ)・・・約200MB (KNOPPIXデータ用)

----------補足---------
後日、パーティション構成は以下のように変更された。

第一パーティション(プライマリ)・・・約1.0GB (Widowsデータ用)
第二パーティション(プライマリ)・・・約900MB (KNOPPIX起動用)

詳細は http://d.hatena.ne.jp/iamxmen/20110518/1305726595 にて
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パーティションは、すべてFATでよい。ボリュームラベルをつけておくと後にわかりやすいかもしれない。なお、EASEUSで分割を行うときは再起動が求められる。画面の指示に従う。

パーティション分割が終了したら、KNOPPIXのCD-ROMを使ってパソコンを起動する。作業はKNOPPIX上で行わなければならない。

KNOPPIXが起動したら、KNOPPIXのCD-ROMから、USBメモリKNOPPIX起動用パーティションへ、以下のディレクトリをコピーする。

/KNOPPIX
/boot

KNOPPIXのCD-ROMは、ファイルマネージャでCDのアイコンがついているので、クリックしてマウントする。KNOPPIX起動用パーティションは、今回の場合は/dev/sdd2として認識されたので、これもクリックしてマウントする(通常、内蔵HDDが1台なら、/dev/sdcとして認識されると思う)。

コピーが完了したら、USBメモリKNOPPIX起動用パーティションにある/boot/isolinuxを、/boot/syslinuxにリネームする。更にリネームしたsyslinuxディレクトリにあるisolinux.cfgを、syslinux.cfgにリネームする。

リネームが完了したら、USBメモリにsyslinuxをインストールする。syslinuxはKNOPPIX6.4.4には標準で付属している。ターミナルを起動し、suでrootになった後以下のコマンドを実行する(対象のパーティションは、環境に合わせて指定する)。

# syslinux /dev/sdd2

一度もKNOPPIXをインストールしたことないUSBメモリを使う場合は、syslinuxインストール後root権限で以下のコマンドを実行する(対象となるデバイスは環境に合わせて指定する)。

# ms-sys -s /dev/sdd

syslinuxをインストールしたら、KNOPPIX起動用パーティションを起動可能に変更する。fdiskを使うので、念のために/dev/sdd以下のパーティションをすべて事前にアンマウントしておく。

※ アンマウントは、ファイルマネージャの左ペインでデバイスを右クリックし、 「ボリュームをマウント解除する」で行うことができる。

root権限で以下のコマンドを実行する(対象となるデバイスは環境に合わせて指定する)。

# fdisk /dev/sdd

fdiskが起動するので、"p"を入力し、パーティションの一覧を確認する。確認したら、"a"コマンドを入力し、/dev/sdd2をブート可能にするために"2"を入力する。最初に"p"で確認したときに、第一パーティションにブート可能フラグ"*"がマークされていた場合は、もう一度"a"コマンドを入力し、次に"1"を入力して第一パーティションのブート可能フラグを無効化しておく。

以上の操作が終わったら、もう一度"p"コマンドでパーティション一覧を表示し、KNOPPIX起動用パーティション(/dev/sdd2)にブート可能フラグ"*"がマークされていることを確認する。確認したら、"w"を入力してUSBメモリに変更を反映させる。

これで、USBメモリへのインストールは完了する。あとは、PCのBIOS設定をUSBから起動するように変更し、USBメモリを挿入したままPCを起動すると、CD-ROMなしでKNOPPIXを利用できるようになる。

データ保存領域の作成についてはこちらにて。


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